かつては「職場に家庭は持ち込むな」と言われたものです。
これからの職場は長時間労働できる男性だけでは立ち居かなくなります。
団塊ジュニア世代が介護問題に直面するなど多様化せざるおえません。
もっと合理的に、臨機応変に仕事の属人化を解消しましょう。
そしてお互いさまの精神が浸透した、
子育ての味方になってくれる職場の風土、雰囲気を作る好機です。
職場に家庭の事情をどんどん明らかにし合う、いろいろあるのはお互い様
職場の中で、ワーママばかりが労働時間をはじめ
退社時刻・休暇の面で優遇されているので、
未婚女性や男性にしわ寄せがいってしまい、
周りは自分の仕事の仕方に不満を持っているのではないかなど、
肩身の狭い思いをしているという方は多いと思います。
でも、周りをよく見回してみましょう。
団塊の世代が後期高齢者になりつつある2020年代は
働き盛りや管理職が親の看病や介護に直面することが多くなります。
家族を顧みずに仕事だけに没頭できた時代は終わる時が来ました。
もし、誰かに負担をかけてしまうときには、
相手から「お互いさま、私のときはよろしく」と言われるように、
職場の老若男女が互いの生活を大切にし合える雰囲気を作りたいものです。
「申し訳ありません」ばかりでなく「お互いさま」と言い合えるように
かつての「職場に家庭は持ち込むな」から
仕事のパフォーマンスを上げるためにも、
もっと合理的に、また臨機応変に考えていくべきです。
お互いさまの精神が浸透すれば、ワーママも快く迎えられ、
子育ての味方になってくれる職場の風土ができあがります。
「すいません」言うばかりでなく、
お互いさまと言い合えるような職場の雰囲気を作れるように努力しましょう。
「第5回勤労生活に関する調査」(労働政策研究・研修機構、二〇〇八年)によると、
ほとんどの人が同僚の子育てを支援したいと考えています。
父親の育児にとっても心強い同僚の支援ですが、
77.8%の人が「職場に子育てをする同僚がいたら、
仕事の面で協力したい」と答えています。
また、「働きながら子育てをする近隣や地域の人のために、
子育ての手助けをしたい」と考える人の割合は、61.9%となっています。
ワーママとしての学びを仕事に活かすことが期待されるようになっています
「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」において、31年連続総合第一位の評価を得、
日本一のおもてなしで有名な能登の加賀屋では、シングルマザーを積極的に採用しています。
母子寮や保育園など、コストをかけてでもシングルマザーを採用する理由は、
仕事への熱意と継続意欲、母親だからこそできる細やかな気遣いを高く評価しているからです。
子育て中であることをマイナスに捉えず、
母親になったからこそわかったことや、
人間として深みが増したことに自信をもって、
仕事や職場の人間関係に活かしていこうではありませんか。