映画「花束みたいな恋をした」を観ると晩婚化・未婚化の理由がわかる

おすすめ映画

「恋する月日のすべて」があるというキャッチコピーの「すべて」は本当。

恋愛と結婚、生き方、仕事とは、好きなこと、がみんな入っています。

坂本裕二脚本は老若男女に共感ポイントがたくさんあり、

ユーミンの歌詞のような汎用性に富んでいました。

「罪の声」「カルテット」「いま会い」「ビリギャル」「ハナミズキ」の土井裕泰が監督。

今どきの恋愛・結婚を理解する助けに シニアへおすすめする理由

21歳で出会った二人の2015年からの5年間を描いています。

自分たちと同じ!という恋愛の普遍性がありながら、
やはり晩婚化・未婚化が進む今の若い人たちの気持ちを知る一助になりました。


「恋愛と結婚は別か」というテーマは昔からありましたが、
この二人が「目標は現状維持」というのは新鮮というか、驚きでした。

そのために社会の困難や生きづらさに直面していくのですが、
私は20代のころ「現状維持」という言葉は頭をかすめもしませんでした

団塊の世代の先輩に「現状打破」はあっても。

早く大人になりたい、一人前にという気持ちは友人たち共通の思いでした。

でも、私たち世代が幸せでいてほしいと「甘やかして」育てた子らは
「現状維持」を夢見ているようです。


麦君の燃え尽きた訳の…これは坂本マジックでもあるのですが。

しかも、意図せずにもう一つのリンクが誕生したと。


大人のなり方、生き方など二人のすれ違ってしまう様も興味深いものでした。

単純なスマホゲームが流行る訳が見事に可視化されていました。


ただ、どうしてもそれだけですれ違うのか!という気持ちは拭えませんでした。

育児も介護も無い、すべての時間が自分だけのものという貴重な時期なのに。

子育てしながらお互いに出張もあった、週休二日制でもなかった…と、完全に姑目線です😅

でも、これが「今どきの若者」によくあることは事実のようです。

もちろん、後述するように絹ちゃんを演じた有村架純さんのような方もいてほっとしました。

「はじまりはおわりのはじまり」なんて気にしていたらもったいない

絹ちゃんの感性を象徴する大切な言葉であることはわかります。

また、5年経った二人がくすんで見えるのは素晴らしい演技力のなせる技です。

だから「大丈夫だよ」と伝えたい。

映画の世界をたっぷりと味わって現実に戻ったら、
菅田将暉さんと有村架純さんの活躍、成長、輝きを思い出してください。

一番成長、変化するときを大切に。

「共通」の濃い思い出がどんどん増えていくのが結婚。

いろーんなことあるけれど、フワフワと楽しい時間はまた戻ってくる。

働かなくてもつつましく二人で暮らせる年金生活が待ち遠しい。

そのためにはスタバじゃなくて、コンビニコーヒーでもなくて、水筒使ってる(笑)

俺たちの頃は年金なんてって大きな声が聞こえるけど、

私たち分岐点からみれば団塊の世代、昭和一桁世代が超羨ましい。

年金受給額だけ見れば。

先輩世代は戦争の爪痕の中に育ったのだから。

私はテックが運んでくる良い未来を信じることにしています。

シニア懐かしの共感ポイントがたくさんあるところもスゴイ映画

懐かしい感じの居酒屋や(最高の離婚でもありました)

最近減少傾向のファミレスも二人の大切な場所として舞台になっています。

読んでいる最中の持っている文庫本を交換する。

通学通勤の車中に欠かせなかった文庫本。

最近、電車内で文庫本を読んでいる方を見かけるだけで嬉しくなったりしませんか。

③2014年からの印象的な出来事が語られます。

それぞれにまつわる「貴方」の出来事が思い出されることでしょう。

④じゃんけんへの違和感で共感する二人を観たとき思い出したのは
96年放送の伝説の連ドラ「ロングバケーション」の足の人差し指

2時間余の本作の中でたった一つ坂本脚本が残念だったところ。

特別感で負けてる。

おしゃれなプレゼントが挟んであるプログラムはマストバイで

貴重な坂本裕二氏のインタビューから監督、W主演の二人は読みごたえ充分

たくさんのイラスト、フォト満載なのですが、嬉しいことに紙が「光沢」。

思わずDPEに出すときに「光沢」か「シルク」かを
訊かれていたことを思い出させてくれました。

いつから現像に出さなくなっただろう。

② 三浦しをんさんのレビューが良いです

「世の中にこれほど多種多様な創作物があふれ、
いまこの瞬間にも生みだされづづけている理由」など物語の核心をつく文章が。

私は「これ以上の相手にはもう会えないと思っているのでは」と
解釈しましたが、しをんさんの感想にそうか…とより深まりました。

③有村架純さんインタビューより

「実は絹と麦って、カルチャーについて語り合う以外では、
意外とお互いにそこまで干渉し合っていなかった気もするんです。

ふたりに足りなかったのは、
もっと人間としての深いつながりみたいなところだったのかもしれないですね」

に共感するとともに、有村架純さんという女優がますます好きになりました。

<極々私的な感想>

サブカルチャーの固有名詞だらけで、
還暦夫婦にはわからない(特に音楽😅)部分も多かったのですが
頷きポイントをいくつか列記すると

①麦君の好きな言葉が面白いのですが、それが実は…
私の記憶が正しかったことがググってわかって嬉しかったのです。

②二人お揃いのJAXAのトートバッグは、麦君が調布に住んでいるからですね。
私たちの散歩コースの途中にJAXA調布航空宇宙センターがあるので土地勘が嬉しい。。

③時間のすれ違いが多くなった後、
偶然スーパーで会っても表情が変わらない二人は観ていて悲しくなりました。

心がすれ違ってしまっているのね。私は還暦過ぎの古旦那でも偶然逢うと破顔一笑してしまう😅

④観終わったあとに、予定を変更して懐かしい感じの居酒屋に足を運びました。
映画に影響されてルンルン(わざと使用)しちゃうなんて「プリティウーマン」以来でした。

⑤その居酒屋で夫の「結婚なんて勢いがなきゃできない」にドキッ😱
23歳、出会って明大前経由で別々に帰るのが嫌で盛り上がりのピークで結婚したのでした👰

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