子育てに優しくない社会? 子育てグッズ、家電やインフラも超進歩

子育て

男女格差を怒っても、嘆いても、諦めても問題は解決しません。

これから、今まさに奮闘中の女性を励ます意味で、
歩みは遅くとも女性の社会的進出は確実に進み、
仕事と子育ての両立に対する社会の理解も以前よりずっと深まっており、
両立は難しいことではなくなりつつあることを具体的にお伝えしたいと思います。

3人の女性の怒り、嘆き、諦めはわかり過ぎるほどわかるけれど

最近お会いした女性の中に、次のような三人の方がいました。  

1.男女は平等であり、少子化が問題になっているのに
この社会の現状はおかしいと激しい怒りをあらわにする女子大生

2.自らも仕事と子育てとの両立中だが、なかなか世の中が変わらないと嘆く女性記者

3.仕事と子育てを両立している職場の先輩女性を見て
あのようにはなりたくないというきっぱりした発言した若い会社員女性

どの意見にも、その通りだと深く頷きながらも悲しくもありました。

私は彼女たちを励ます意味で、
女性の社会的進出は確実に進み、
仕事と子育ての両立に対する社会の理解も深まっていることを
強調したいと思います。

あなたが生まれたころやその少し前はどんな様子だったか知ってほしい

美ジョガーという言葉が出来てもう10年ほどになるでしょうか。

女子のマラソンがオリンピック正式種目になったのは、1984年のロサンゼルスからです。

初の日本代表は素敵なマラソン解説でお馴染みの増田明美さんでした。

スポーツの分野でも「なでしこジャパン」に至るまでには、
長い間女性に閉ざされていた種目の一つ一つを、
誰かがパイオニアとなってこじ開けてきたのです。

仕事面も同じです。

かつては女性が就ける職業を挙げたほうが早いようなありさまでした。

さまざまな職業や立場で「女性初」となって道筋をつけた人がおり
その後に少しずつ歩む人が増えてきた結果、今日の状況まで到達したのです。

私がアパレル企業に努めていた1980年代には、
なぜ女性社員だけが職場の全員にお茶を出さなければならないのかという
「お茶くみ論争」がありましたそれを思えば今は隔世の感があります。

1986年に男女雇用機会均等法、
1992年に男女ともに取得できる「育児・介護休業法」が施行され、
何度かの改正を経て現在に至っています。

企業風土にはまだまだの部分はありますが、少なくとも公的な制度は整いつつあるといえるでしょう。

育児休業法は制度面では世界にも誇れる内容です。

以前にはなかった便利なシステムやグッズをあげたらきりがない

ほかにも、生活に密着した具体的な進化はたくさんあります。

たとえば、駅中保育所や病児保育のシステムを知るにつけ、
ああ私たちのころにあったらどんなに助かったかと感慨深く思います。

2000年代に入る以前は、公共交通機関では
ベビーカーに子どもを乗せたまま利用することはできませんでした。

電車やバスの中では、折りたたむことが義務付けられていましたので、
私は娘の体重が10キロを超えても子連れ通勤時に抱っこしていました。

しかも、今では多くの駅でエスカレーターやエレベーターが設置されていますが、
当時は階段を利用するしかありませんでした。

さらに、携帯電話もなく…とお話したら、
夫婦でどうやって連絡を取っていたのですか?と驚かれた記者さんがいました。

電話はありましたから(笑))緊急のときのみ
周囲を気にしながら職場の固定電話を使わせていただいたものです。

育児用品の進歩にも目覚ましいものがあります。

長女のころは紙おむつが一般化する黎明期でした。

保育園ではまだ布おむつしか認められておらず、
毎日汚れたおむつを持ち帰り、洗濯し、翌朝補充していました。

離乳食の充実振りには目を見張るばかりです。

夫も息子を抱いて三か月ほどの通勤を経験しましたが、
最近は男女兼用やパパ専用のキャリーグッズがあることを羨ましがっています。

マタニティドレスも同じです。

最近はワーキング・マザーのためのファッションもスマートで機能的なものが増えました。

新しい家電製品の普及も進みました。

食器洗い乾燥機によりピカピカに磨かれたグラスを見る度に思い出すのが
哺乳瓶の煮沸衝動の手間でした。

子育てとは洗濯なりと言えるほど大変な毎日の洗濯ですが
乾燥機の存在は本当に頼りになります。

乳幼児がいると特に気になる床のほこりにもお掃除ロボットが活躍します。

掃除の必要が高いにも関わらず、乳幼児が居る時に掃除機をかけるというのは面倒です。

排気が子に当たらないように方向を気にし、
邪魔をしに来る子、音が嫌いで泣く子をなだめながら…となかなかはかどりません。

外出中に掃除をしてくれるというのは本当に助かったでしょう。


冷凍食品や中食のお惣菜もバラエティに富み
生協やスーパーも含めてネットによる注文・個別配達が当たり前となりました。

こうした家事のアウトソーシングは食事関連のみならず、掃除や洗濯まで外注化が進んでいます。


仕事が大好きだった私は、かつて「あなたはひとりでも生きていけるから」と
ある男性に振られたことがありました。

最近は、家事が得意なカジメンが世話を焼きたいという母性本能を否定された女性から
「ひとりで生きていけるね」と振られてしまうそうです。

もったいないことです。男女がともに仕事も家事・育児の担う時代が来ているというのに…。

家事・育児の方法が進化したように、私たちの考え方も進化させる必要があります。

仕事と子育ての両立に臆病になることなく、
夫婦で協力していくダブルインカムウィズキッズを目指しましょう。

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