仕事と子育てを両立させている方々、またはそうしたいと考えている就活生みなさんへ。
ホワイト企業で仕事も生活も充実している自分が想像つかない…。
本当は日々、機嫌よくいたいけれど、
仕事は忙しく、ついつい夫には不平を言い、
子育ては不安いっぱいだったりしていませんか。
仕事も家庭も中途半端だと悩んでいませんか。
または働き続ける先輩女性をみて、自分には無理そうとか
ああはなりたくないとか、そもそもロールモデルがいないとか。
けれども仕事に打ち込む満足感と、
子育てを充分楽しんでいるという充足感の両方を持つことは可能です。
人生100年時代とは、つまりあと学生時代の20倍もあるということ
人生100年時代はたっぷり時間があるということ、焦らずに
勉強一筋で過ごしてきた学生はもっと遊べばよかった、
遊んでばかりの学生はもっと勉強すれば、
両方こなした学生は卒業を前にもっと何かに一途に集中すればよかった
と思うそうです。
これは学生時代という限られた時間だからこその後悔です。
しかし、人生は「学生時代」のようにくくられるものではありません。
「いまや女性の人生は80~90年になろうとしています」と書いたのは2013年でした。
その後あっという間に「人生100年時代」と言われるようになりました。
一身に二生を経ると言ったのは福沢諭吉ですが、
寿命は伸び、一方で技術革新や企業の栄枯盛衰といった
時代の変化がますます加速するなかでは
三生、四生の人生が可能というよりむしろ必然ではないでしょうか。
パラレルワーク・キャリアとは複数の職を持つことですが、
食べていくための仕事としてのライスワークと
自分のやりたい仕事であるライフワークに
同時に、あるいは時間差を持って就くことも可能です。
副業が解禁される企業が増えるなかで、
多様な働き方やその準備ができるようになっています。
焦らずに着実に歩めば、
子育ても含めた様々なことにチャレンジしつつ
満足な人生がきっと送れます。
全部欲しい6Kは結婚、子ども、家庭、雇用、教育、綺麗・カッコいい
結婚しても女性が働き続けることは「感覚的には」当たり前の世の中です。
一方で「現実的には」難しく、
六割強の女性が出産を機会に退職していきます。
男性の非婚率は上昇の一途をたどっています。
子育てをめぐる職場環境は千差万別で、
イクメンが次々と現れる職場もあれば、
ワーキングマザーが未だに一人もいない職場もあります。
さらに、人生の中で求めるものは、3Kから6Kに増えました。
避けたい「キツい・危険・汚い」の3Kではありません。
女性は「結婚」して「子ども」を育て、「家庭」を守っていれば良い
とかつては言われてきました。
しかし、今では夫の収入だけに頼らずに
自分自身の「雇用」を確保することが、
人生のリスクヘッジとして重要とされる時代です。
放っておいても子どもが育った時代は過去のことで、
「教育」格差が話題になっているようにこちらもしっかりしなければ
「普通の自立した大人」にさえ育てることは難しい世の中です。
アラフォー、美魔女という言葉に象徴されるように、
おばさん化を回避して、ずーっと「綺麗」でいたいのも
現代女性ならではの希望でしょう。
この「雇用」「教育」「綺麗」が加わり、6Kとなったのです。
そのために現代の女性は未婚、既婚を問わず、
ひとつとして簡単に手に入れることができない
これら多くのものを自ら求め、また世間からも求められています。
そしてこれらは男性も求めていることです。
いつも何かに追われ、
これでいいのかとどこかに不安や不平不満を抱えて
生きているのではないでしょうか。
メディアに登場する人たちは、
すべてを手に入れたような人々ばかりで、
憧れるけれども自分自身はとてもあんなふう
にはなれそうもないと思っていませんか。
長い人生をそのときどきで最適化すれば全ては手に入る
でも大丈夫です。
長い人生のその時々で適切な方針・計画をたて、
設計を行い、あるいはそうした選択を行うこと、
つまり「最適化」し、一人で全部を背負おうとしなければよいのです。
子育てと一口に言っても、
妊娠、出産、育児から受験、就活、果ては婚活までの長い道のり
ではありますが、そこには山あり谷あり、休憩所もあります。
仕事にしても二十代、三十代はやりがいを感じ、
集中したいと思う時期でしょう。
しかし、時には立ち止まり、
四十代、五十代以降の自分を想像してみることも大切です。
仕事や家庭、人生に対する考え方は、年齢とともに変化するものです。
だから、行き詰まり、迷ったときには、
未来の自分を想像しながら、「今」を見直してみると、
新しい風穴があくかもしれません。
「今しかできないこと」と「先を見通すこと」、
二つの視点を見失わず、計画的で、
しかもフレキシブルな生き方をしていれば、
大きな不満や不安は感じずにすむはずです。
毎日のちょっとした不平や不機嫌の素も、
視点を変えることで解消できるに違いないのです。
小さな困難の解消は大きな壁を乗り越える力になる
さらに、小さな困難の解消は
大きな壁を乗り越えるきっかけになる場合もあります。
私の場合は突然母を亡くした悲しみから救ってくれたのは
充実した仕事でした。
一方、仕事のうえでガラスの天井に悩んだ時に慰めになったのは
子どもたちの存在でした。
仕事と子育ての両立をより良くしたいと考えた時には、
独立起業という新しい仕事上の地平を開くことにつながりました。
このように、人生の折々に仕事と子育ては相互に補いあってくれました。
笑顔で機嫌よく生きることはアンチエイジングにも繋がります。
不機嫌なまま外面的な美を追求するよりも、
機嫌よく楽しく生きて美しい人生を築きましょう。
この記事は
「脱・不機嫌な女~職場・夫・子どもを変えて笑顔になる三〇の方法~}
2013年出版の<はじめ>をリライトしたものです。