ウルトラマンの楽しみ、嬉しさポイントてんこ盛り
冒頭からウルトラマン、空想特撮映画ファンへのサービスぶりはいくつか見た「考察」への嬉しい裏切りともいえるものでした。
でも、YouTubeで予習をさせてくださったみなさん、ありがとうございました。
予習は大事ですねー、としか言えないけれど。
予告編で禍威獣が4体も登場するのに、エヴァの終劇が長尺だったからか、上映時間は113分では短くないかと心配でした。
序破Q、起承転結を無視したかのよう(でも、観終わってみると、見事な構成)に冒頭から飛ばしてくれます。
もう画面に釘付けさ(表現が古くて🙇)
それがもう、アマゾンプライムビデオで見られるなんて信じられない❣
お約束のオマージュの範囲をはるかに超えた
ウルトラQはむしろ父親が好きで恐々観ていました。
ウルトラマンが始まり、遊びはいつもウルトラマンごっこ。
ウルトラセブンのホーク一号、二号、三号の発射台の動きやダッダダダン、ダッダダダンという劇判でどれだけテンション上がったことか。
息子と平成三部作に夢中になり
やがて空想科学読本を読みふけるようになりました。
柳田理科雄氏は「シン・ウルトラマン」なら余裕で一冊書けるのではないかしら。
現実と空想のブレンドが巧みだったので本当に書いていただきたいです。
エヴァンゲリオンの世界にどっぷりはまった四半世紀。
シン・ゴジラは何度観たことか。
本作の最終盤では白黒テレビでアニメを観た時を想い起こされました。
久しぶりに「進歩」を喜べたことに感謝
特撮の進歩はもちろんのこと、現実世界の発展も子どものころの想像を超えています。
ただ「脱・成長」なんて言われるほどのマイナス面も顕わなこの世界。
それでも、絶望より希望が好き。
カラータイマーが無いことを疑問視されていた方々もいらしたようでしたが、どうでしょう。
造形としては成田亨氏の原点へ回帰したけれど、
いろいろな点でリアリティは増していませんでしたでしょうか。
また一方で、飛び立ったり、飛行するときの形状はフィギアで撮った当時に寄せていたような…。
「シン・ゴジラ」は怪獣映画ではなく会議映画だとの声もありました。
私は政治や行政官僚から国際関係までとても現実味と皮肉が聞いていて面白ポイントでした。
「シン・ウルトラマン」でも国際情勢を見通したかのようなやりとり満載ですが、
登場人物のキャラ設定を薄めて短くなっていました。
でも、シニカルさは増しています。
最近、リアルで知った兵器に似たものも…。
人類として必要な群れ、
群れの間の不要な争い、
外星人の存在など、
視点を変えて考えることの大切さをあらためて学びました。
「法の奴隷」か?否かという場面が何回かあり、特にラスト近くでは
はっきりと選択を迫られるシーンがあり、思わず宮台真司氏を想いだしました。
庵野ワールドが全開だ~♥
空想特撮映画やエヴァに親しんだ各世代が心から楽しめる作品であることが驚きです。
ゴジラを知らない年代の息子が「シン・ゴジラ」を観て、
ゴジラは使徒だって言うから家族一緒に映画館へ行ったのも懐かしい思い出。
現在の小中学生にとって「ためになる」台詞も満載でしたよ。
社会とはどういうものかを簡単かつ具体的に教えてくれています。
また、「ことわざ」がこれでもかと出てきて、中学受験生は全部正確に理解しておくといいですね。
台詞で「ことわざ」「四字熟語」が連発されることで、興味を持てれば国語が得意科目になるかも…。
そもそも怪獣を禍威獣、
カトクタイは科学特捜隊から禍威獣特設対策室という
漢字や音、意味のシンクロは
シン・ゴジラの現実(ニッポン)VS虚構(ゴジラ)に唸らされたときから。
台詞覚えがタイヘンそうな難しい科学、宇宙や物理に興味を持つかもしれない。
語り合いたいから、皆さま、早く観てくださいませ
ネタバレ厳禁が頷ける、壮大で稀有な空想特撮映画でした。
グッズやアイテム身に着けている人は鑑賞済みの「証」とかのルールほしいくらい。
ウルトラマンに夢中になった小学1年生のとき
ノストラダムスの大予言もY2Kも乗り越え
「人生いろいろ」あったけれど
55年後こんなに面白いことがあろうとは想像さえできなかった。
庵野秀明氏や樋口真嗣氏もきっと嬉しいと思うけれど…
と思うのは凡人の発想で「NHKプロフェッショナルの流儀」での発言によると
庵野氏は出来上がったものには興味がないのでしたね。
「シン・仮面ライダー」の特報解禁、原体験がないからちょっと悲しい。
悲しむより先にもっともっと「シン・ウルトラマン」を味わい尽くします。
初見で、プログラム未読で書いてみました。
ネタバレにならない感動がプログラムにあったので別記事にしました。
「シン・ゴジラ」では大掛かりなシーンで少しの出演だった
斎藤工さんの主演は感慨深く、カッコ良かったです。
庵野秀明氏の12,000字に及ぶ手記が読みたくて、
2,200円の「デザインワークス」も買ってしまいました。
「おまけの夜」ならぬ「おまけの記事」
青森美術館 成田亨
『ウルトラマン』の制作に際し、「これまでにないヒーローの形を」という脚本家・金城哲夫の依頼を受けた成田は、ウルトラマンのデザインを純粋化という「秩序」のもとに構築し、対する怪獣のデザインには変形や合成といった「混沌」の要素を盛り込んでいきます。
青森美術館 成田亨展示室より
青森美術館は、シャガールの特大タペストリーや棟方志功、奈良智美などのビッグネームの穴場で
行ってみたら想像以上に素敵な美術館でした。
鑑賞直後にはこんなにも興奮してた…
その日のうちに、「セクハラ」という言葉が付いて来た…
4週間経って、無視はできないので考察記事を書きました。