「ミステリーと言う勿れ」ドラマは原作に忠実な台詞が素晴らしい

魅力的な台詞 おすすめドラマ

「ただただ喋りまくるうちに事件の謎も人の心も解きほぐす新感覚ミステリー!
彼の言葉は屁理屈か、哲学か」とのコピー。

ドラマはまるで舞台の会話劇のように進行します。

そのたくさんの台詞の中で、いろいろな鬱屈を抱えている老若男女それぞれに
自分のことかと思うほど共感ポイントがあります。

そして、癒されたり、勇気を得たり。珠玉の台詞をご紹介します。


月9やフジテレビから遠ざかっていましたが、たまたま目にしたネットニュースで
「菅田将暉さん主演のミステリー」との情報だけに惹かれて見逃し配信で視聴。

そこには珠玉のドラマが待っていました。

見逃し配信数がスゴイのも頷けます。
見つけた夜、夫と二回目を観てしまいました

ドラマとしての魅力はキャスト、演出、音楽と三拍子揃って

キャスティングの贅沢さはゲストにも

主人公の菅田将暉さんの魅力は言わずと知れたことですが、月9主演は初めてとのこと。

数々の名作ドラマに出演されていますが、作品には映画が多い中
毎週会える、あの演技が見られるのは嬉しいです。

ヒロインの伊藤沙莉さんは独特なハスキーボイスが印象的な脇役から今や中心的な存在に。

NHKドラマ「いいね!光源氏くん」のヒロイン、
Eテレ100分で名著「ピノッキオの冒険」の朗読など多方面で活躍。

特にフジテレビ「大豆田とわ子と三人の夫」では、
松たか子さんたちの名演技とともに、
伊藤紗莉さんのナレーションが無二の世界観を醸し出していました。

ヒロインの先輩、尾上松也さんは歌舞伎役者、ミュージカル俳優から
ドラマでお目にかかれることも多くなりました。

第一話には遠藤憲一さんと、各話のゲストももったいないほどの豪華さを予感させています。

原作漫画の台詞をさらに印象付ける演出が素敵


演出は「トレース~科捜研の男~」や「信長協奏曲」の松山博昭さんと知り、納得でした。

指紋採取のシーンでは、今どきらしくスキャナー!
それでいて、ディバイスの接続が上手くいかないなどの
あるあるネタでより身近に感じさせます。


一話の中で台詞の対比が面白く
「風呂光聖子さんに捕まりたい」
「タガが外れた、人を殺そうってときは~」などの回収されかたに納得。

ドラマを彩る音楽も対比がステキ

piano、violin

主題歌が今をときめくKing Gnuでありながら、
ドラマの中で効果的に流れるのはクラシック!が話題になっています。

耳馴染みのあるものばかり13曲も!

モーツァルト「ピアノソナタ 第16番 ハ長調 K545 第1楽章」

チャイコフスキー「くるみ割り人形~行進曲」

エルガー「威風堂々 第1番」

バッハ「無伴奏チェロ組曲 第1番 プレリュード」

チャイコフスキー「くるみ割り人形~金平糖の精の踊り」

バッハ「G線上のアリア」

プロコフィエフ「ロメオとジュリエット〜モンタギュー家とキャピュレット家」

ロッシーニ「ウィリアム・テル 序曲 (ピアノ版)」

ブラームス「ハンガリー舞曲 第5番」27:31 10、

モーツァルト「ピアノソナタ 第11番 トルコ行進曲 イ長調 K331 第3楽章」

バッハ 「小フーガ ト短調 BWV578」

スメタナ「モルダウ」

アルビノーニ「弦楽とオルガンのためのアダージョ ト短調」

https://www.youtube.com/watch?v=mQRTvmiOGQ4 より

誰でも当てはまる台詞に出会える魅力がこんなに

ペットロスや大切な人を亡くした方々への台詞


ヒロインのペットロスを慰める台詞は、
慰めを超えて癒しと対象への尊厳にまで至っています。

亡くしそうな心配を抱えている方にはその時への心強い構えとなってくれるでしょう。

男社会で忸怩たる思いを日々重ねている方々への台詞


警察という男社会で退職しようかと思うヒロインへの台詞、
20~30代女性は涙なしには居られません。

私が40年前に山田太一脚本の「想い出づくり」で号泣したように。

現実を理解してくれて、迷っている立ち位置、
ミッションまで教えてくれるなんて、どこまで優しいの。


原作者の田村由美先生のデビュー年から推測すると私と同世代。

現代女性へのエールで一番感動した箇所なので、文字起こし。

コレ、菅田将暉さんが言ってくれるからうれし涙でもありますね。

「なめられないように気をつけなければいけないのは、この署のおじさん達に堕と思います。

それこそが風呂光さんの存在意義だと思いますけど。

おじさんたちって特に権力サイドにいる人たちって、徒党を組んで悪事を働くんですよ。

都合の悪いことを隠蔽したりこっそり談合したり汚いお金を動かしたり、それぞれ確かに不正のニュースばっかり。

でも、そこに女の人が1人混ざってるとおじさんたちはやりにくいんですよ、悪事に加担してくれないから。

鉄の結束が乱れるから。

おじさん達を見張る位置。

男のロマン至上主義の人たちに混ざれないって困ってるでしょうけど、至上でもなんでもないんで。

あなたは違う生き物だから違う生き物でいてください。」

この台詞のバックには漫画以上に不正のシーンが再現されています。

そして、不正には厳しくても若手男性は
言いくるめられてしまうから駄目だという終盤の台詞もリアルです。

ジェンダーギャップが解消されない現実、
若手男性が男のロマン至上主義に染まっていく理由への
目配りも素晴らしいと思いました。

家事分担の不平等「名もなき家事」に不満がある方々への台詞

「ゴミ捨て」をしているだけで家事を手伝っているつもりの夫を
主人公が諭す台詞はその通り!

ドラマでは原作より詳細に描写されていました。

拙著「脱・不機嫌な女~夫・職場・子どもを変えて笑顔になる三七の方法」では
ゴミ捨てならぬ「ゴミ移動」(p40本当の「ゴミ出し」にかかる手間の項)と記しました。

そんな私が感心したのは、夫婦の不満を後日談で喜びへの変化まで描かれていたことです。

翌日ゴミを出して残り少なくなっていたゴミ袋を買ってくるだけで泣き出した妻を

「そんなことが嬉しいですかね。

そんなことぐらいで…でもなんか、ヨメが嬉しそうだとオレも嬉しいなって」

人間関係から世界まで「食い違い」にうんざりしている方々への台詞


真実は1つなんてそんなドラマみたいなセリフを本当にいう人がいるなんてと

身近なAとBの例え話から紛争など敵対した場合、
した事とされた事が食い違うのは、嘘をついてなくても、話を盛ってなくても
必ず食い違うことをドラマでは戦争写真のカットバックを重ねながら説きます。

お互いをフェイクニュースと言い合う政治の世界よりなるほどと、
よほど説得力がありました。

そして、諦めだけではなく
「真実は人の数だけあるが事実は1つ」とたたみかけます。

ボッチ=サビシイという図式を偏見だと思う方々への台詞


「友達も彼女もいません。

誰もうちに遊びに来たことはないです。」

「…」

「何ですか快適に生きてますけど。」

聴くだけで胸がスッキリ、

口に出来たらもっとスッキリでしょう。

組織の歯車であることをみないふりをしている方々への台詞


「復讐は楽しかったですか

刑事としての藪さんの代わりはいくらでもいるのにそこは無視した。

それほど大事だった刑事という仕事、復讐の為なら捨てられるのですね。

仕事と復讐のベクトルは同じだから藪さんにとってやりがいのあることだった。

でも生きている時の家族に関わることにはやりがいを見出せなかったのでしょう」

と、責めるだけに終わらず、妻からの愛情を事細かに教えてくれます。

また「遅くにできた子」を持つ親の複雑な心情は現代ならではです。

男の子育てにモヤモヤを感じている方々への台詞


メジャーリーガーが妻の出産や子どもの行事で試合を休む話について、

「日本の解説者は奥さんが怖いんでしょうねという。

彼らにはメジャーリーガーが行きたくて言っていることが理解できない。

なぜなら自分はそう思ったことがないから、

無理矢理行かされていると考える。大切な仕事を休んでまでと。

メジャーリーガーは子供の成長に立ち会うことを父親の権利だと思い

日本側の解説者たちは義務だと思っている、

そこには天とちょうどの差があるのですよ。

子供を産んだら女性は変わると言いましたね。

当たり前です。

ちょっと目を離したらしんでしまう生き物を育てるんです。

問題なのはあなたが一緒に変わっていないことです。」

と、明快に解答しています。

そして、重要なのは最後のこの一言です。

「でもそれは強制されることではないので池本さんの好きにしたらいいと思います。

したこともしなかったこともいずれ自分に返ってくるだけなので。

子供がお父さんに愛されたくてかまって欲しくてグレました、なんてドラマの中だけのことですよ。

実際はただただ無関心になっていくだけです。」


原作漫画には一話ごと最後ページに

これら大切な台詞を思い起こせる、いつも持っていたいような

「かるたの読み札」があります。

第二話はマウントとりがちな人への台詞が楽しみ

最後に、

人より優位に立ちたいとか

人を支配したいとか

いたぶったら心地いいとか思うことがある方は

ぜひ第二話をお楽しみに。

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