半世紀にわたって愛読してきた朝日新聞をはじめ、
60代になってからマスメディア報道から卒業しました。
スポンサーとの関係や「角度のついた記事」など
全てを信頼していたわけではありませんが、相対的には信用できる媒体だと考えていました。
しかし、あまりにも落胆することが続いたことと、
より学びになる表記の有料ネット番組を知ったからです。
番組誕生のきっかけを知るだけでも政治を見る目が変わる
「ビデオニュース・ドットコム」とは、2020年5月30日にアップされた
「マル激トーク・オン・ディマンド(第999回)5金スペシャル・絶望と感動のマル激20年史
これからも種を撒き続けます」で明らかにされたように、
神保哲生氏が2001年2月にそれまでなかったネットによる報道番組です。
そのきっかけが「漢」(自分の信念を貫き通す方への称号)だなあと感激しました。
1999年に盗聴法について筑紫哲也氏の「ニュース23」に出演した神保さんの発言に対する翌日朝!の「参議院法務委員会での公明党委員の質問と法務省の答弁」1999年7月13日の
映像は恐ろしさを感じるものです。
TBSは踏ん張れず、訂正に追い込まれました。
テレビ、新聞、記者クラブしかない、ブログさえ無かった時代でした。
その経験から番組を立ち上げ、20年続けてこられたことが揺るぎない自信の源だと思います。
相方の社会学者宮台真司氏は「クソ」「ケツナメ」を連発しながら
丁寧語で難しいことを速射砲のごとく語るところに麻布生らしさを感じてしまいます。
この番組からは本当に多くのことを学ばせて
(ただ、たまーに?と思うゲストもいます)いただいていますが、
私がその存在を知ったのはたった一年前でした。
自分自身そのことが大きなショックでした。
というのも、オールドメディア育ちゆえ、
それらが流すネットニュースの危うさに影響されていました。
それはかつて、原寿雄氏が新聞による1993年の椿事件報道の根底に、
急速に社会的ステータスを高めた後輩のテレビに対する
新聞界のジェラシーの空気を感じると指摘したことを思い出させます。
黒川検事長との麻雀問題で信頼は遂に地に落ちたと思います。
ただ、今でも唯一新聞の優位性を感じるのは「紙面構成」があるという点です。
新聞を読む私の後ろを通ったネット派の息子が
「それってそんなに重大なことなの!」と驚いたことをいつも例に語っています。
ネットニュースでは一面トップとベタ記事の区別がありません。
見出しや紙面の大小によって記事の重要度や記者の熱量を伝えられることは
新聞がもつ大きな特長です。
ところが、皮肉なことに私が「ビデオニュース・ドットコム」に出会うきっかけになったのは
右派メディアに昨年秋から登場し、あっという間に人気を博した「右の頑張り」で登場する
篠原常一郎氏のYouTubeに先に、一時ハマったからでした。
社会が劣化したのは右の頑張り、左の怠慢だと思う
2020年の1月から仕事上の思惑からTwitterをガチり、
万垢(フォロワー数10,000人を表すTwitter用語)に迫るところまで来ました。
時々政治に関するツイートもするのですが、
#スガ政権の退陣を求めます のタグをつけたツイートに
若い方から「政権発足間もないのでこういったツイはやめたようがいいですよ」との
攻撃的ではなく、むしろ優しい感じのリプがあったり、
人格者と思える方があいちトリエンナーレに関して大村知事のリコールに賛成していたり、
学術会議任命拒否問題についても思わぬ方が右側の主張を鵜呑みに
していたりするツイートに遭遇しました。
争いにならないように気をつけながら私の考えをツイートしています。
2020年3月の内田樹氏の
【自分の知性が健全に機能していないということを
「切り札」にしている人間を「理詰め」で落とすことはできない。
国会審議で見せられているのは「ヤクザと検察官」の戦いのひとつの変奏である】
が最も腑に落ちました。
安保法制の是非やモリカケ問題の端緒は
それぞれの思想信条や経験値により理解することは可能です。
社会人であれば、スケールメリットや既得権益の壁に阻まれ、
忖度しながら必死に世間を生きています。
共産党のように「正しい」ことだけ言って生きている人は皆無でしょう。
ただし、官僚による公文書の隠匿・改竄と国会答弁で嘘がまかり通ることは
法治国家としての根幹を否定する許されないことです。
安倍政権の7年8カ月とは「政権が吹っ飛ぶような」ことがあっても、
支持率を落とすどころか選挙では6連勝したことが安倍一強となりました。
その不思議さを私なりに考えています。
NewsPicksと出会い未来への希望をもてるようになった
NewsPicks には数々の記事や番組があります。
WEEKLY OCHIAI シーズン4 介護のイノベーション (2020年11月25日)
THE UPDATE タレントはどうDXで稼ぐのか?(2020年12月1日)
一年前の下記の回はまさに篠原常一郎氏の活躍を予言させるものでした。
YouTubeはメディアの王様になるのか?(2019年11月5日)