岡田美術館の所蔵は感動的 陶磁器、世界史、日本史好きにはたまらない
岡田美術館は行ってみると感動します。
比較的新しく(2013年10月開館)彫刻の森美術館、ガラスの森美術館や星の王子さまミュージアム
ほど有名ではないのはフリーパスの割引がなく、小田急のパンフレットに載ってないからでしょう。
入館料は2,800円とお高めですが、丸一日過ごせます。
昨年初めて訪ねて驚き、感動したものの午後入館したので企画展とワンフロアしか観れませんでした。毎年の楽しみにしようと今年は朝一番で行って夕方まで居ても全館は周り切れず。
翌日も鑑賞する場合は1,000円の割引になる制度があることに納得です。
正面のガラス越しに大迫力の風神雷神の大壁画(高さ12㍍、横幅30㍍)が出迎えてくれます。
向かいには足湯があり、ゆっくりと縦横メートルの風神雷神を眺められます。
箱根はもとより温泉地では足湯ばやりですが、ここには足湯の必然性が。
本当にあって良かった~って思います。
というのも5階建て、小ぶりな美術館なら3~4館分のボリュームある展示室を周ると
足が相当疲れるので。
作品解説液晶タッチパネルと閑静な展示室
それでは展示のご紹介を。
展示室は1階から5階まであり、広々ゆったりと閑静です。座る場所も随所に。
液晶タッチパネルによる作品解説(日・英・中・韓対応)と拡大画像は作品理解にとても役立ちます。
肉眼では気づかない細部をパネルで知ってから、目の前の実物でなるほど~と
確認していると時間はあっという間に過ぎていきます。
タッチパネルの作品解説にはこどもプログラムも入っており
小学生以上には充分楽しめます。
展示方法には随所に工夫があり、見逃して欲しくないポイントには拡大鏡も。
そんな至れり尽くせりの展示面積はおよそ5,000㎡、
日本・東洋の美術品と考古遺品などの文化財が常時約450点を公開‼
収蔵品の中心は、
近世・近代の日本画と、東アジア(日本・中国・韓国)の陶磁器で、
教科書や資料集で見たことのある作品がいくつもあります。
東アジアの文化の歴史的・地理的な広がりがとてもよく分かります。
が、とにかく目にするだけで圧倒される美しさと気品を感じます。
夫君が日本史の教師なので私の素人質問に答えてくれたり、
展示物から話が広がります。
例えば、重要文化財の尾形乾山「色絵竜田川文透彫反鉢」は教科書に載っていますが、
小倉百人一首から落語「千早振る」をまざまざと思い出されます。
世界史や美術品に造詣の深い方々が観られたら
シルクロードをどれほど楽しめるのかと思ったりします。
色絵竜田川文透彫反鉢はNHK「びじゅチューン」で2020年10月28日、11月2日、3日に
「竜田川にフタをする」に登場しますが…
また、喜多川歌麿の「深川の雪」と、アメリカの美術館が所蔵する「品川の月」「吉原の花」の高精細複製画とあわせた「雪月花」三部作の特別展示も圧巻でした。それぞれが落語の舞台になっているので描かれた様々な人々の職業、仕草に見入ってしまいます。
企画展も見応え充分「画遊人・若冲」2020年10月4日→2021年3月28日
岡田美術館に初めて行ったのは
2019年春の「金屏風展 ―狩野派・長谷川派・琳派など―」という企画展に惹かれてでした。
3階の全4室の会場には「日本美術の花」といえる金屏風によって埋め尽くされていました。
桃山時代から昭和初期の、狩野派・長谷川派・琳派ほかの画家たちが手掛けた
花鳥画・名所絵・物語絵・山水図など約30点は豪華絢爛でした。
二度目の来館は2020年夏に「生誕260年記念北斎の肉筆画」を観ました。
北斎といえば、風景版画「冨嶽三十六景」シリーズや、
ヨーロッパの芸術家たちにも影響を与えた絵手本『北斎漫画』などの
有名な印刷物をじっくり鑑賞できました。
一方で、約70年にわたる画業を通じて意欲的に取り組んだ肉筆画(一点ものの絵)における
優れた業績もあります。
北斎屈指の名品である「夏の朝」と「美人夏姿図」が並んで展示してあり、
見比べることができました。
次回の若冲展を楽しみに、三回目の訪問予定です。(伊藤さんは1,000円割り引き‼)
過去の展覧会ページを見るだけでも美しい❣
岡田美術館は広大な敷地内に開花亭(食事処)、庭園、足湯カフェ
開花亭は昭和初期の日本家屋を改装した飲食施設です。
広々としたガラス戸の向こうに広がる庭園を眺めると、
美術品を見つめ続けた眼もほっと一息。各種おうどんや飲み物でお腹も満たされます。
庭園は約15000㎡に自然林と滝や池など起伏に富んでいます。
閉ざされ閑静な展示室と広々とした自然の双方が揃っているのが岡田美術館です。
最初にご案内した足湯は100%源泉かけ流し。
カフェにもなっていて飲み物、スイーツでまったりできます。
岡田美術館の公式サイトはhttps://www.okada-museum.com/
箱根のお土産で差をつけるなら 芸術的な「岡田美術館チョコレート」
こちらの美術館にはなんと専属ショコラティエがおり
オリジナルの『岡田美術館チョコレート』を併設ショップで販売。
ショコラティエはドラマ『失恋ショコラティエ』で技術指導と製作を務めた三浦直樹シェフ。
フランスで修業を積み、【デカダンス・ドュ・ショコラ】のオープニングシェフや
【ブルガリ イル・チョコラート】の初代マスターショコラティエなど名だたる店を歴任したショコラのスペシャリストの作るチョコレートは芸術品。
その他にも他とはちょっと違うミュージアムショップ
https://www.okada-museum.com/facilities/shop/
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