2021年9月5日(日)のフジテレビ #ワイドナショーでの
「座りションスタイル」論議は演者にも編集スタッフにも
武田砂鉄著「マチズモを削り取れ」の中の「それでも立って尿をするのか」の
読者は居なかったようです。
尿が2本や3本に分かれようが関係なく、
飛び散ることが103ページでエビデンスに基づき
完全に「論破」されているので一読をお勧めします。
お爺ちゃんがデフォルトの国会議員は国際社会で通用しなくない?
子育て政策の充実を目的に、党を超えて結成された「超党派ママパパ議員連盟」の座談会を読みながら卒倒する。2000年に議員の一人が妊娠を公表したところ、周囲の議員から「国会議員が妊娠するのか!」と驚かれ、欠席届を出そうとすると、欠席理由を書く欄に「出産」は存在せず、「その他(突発的な事故)」をチェックせざるを得なかったのだという。
ワークライフバランスの先進的企業に帝人グループがあります。
20年以上前の2000年に女性活躍推進の専任組織を設置以降、トップダウン で、「母集団の拡大」
「ワークライフバランスの推進」「ダイバーシティ&インクルージョンの企業風土醸成」
「女性のキャリア継続・キャリアップの支援」の4つの目的達成に向けた
制度の創設、教育研修や啓発に取り組んでいます。
2000年にいち早く女性活躍推を掲げたのは、
社長が海外の会議では出席者に女性幹部が多いことに気が付いたことに端を発します。
このままでは国際社会で遅れを取ると悟った社長自らが改革に乗り出します。
私は、2002年に日本政策金融公庫でワークライフバランスについて講演しましたが、
帝人トップだった方の指導があったとのことでした。
繊維メーカーの中で多様化を成し遂げることができたのも頷けます。
さて、国会議員がマチズモ(男性優位主義)丸出しで
国際社会でかじ取りをするのに不都合はないでしょうか。
身近な地方自治体議会に女性が少なくて、暮らしは守れる?
また、地方議会の議員、つまり日常の暮らしに身近な政治ほど
女性目線(という言葉は嫌いだけれど)は必要不可欠ですが、
こちらも空白自治体が報道されたりしています。
市区町村議会の議員に占める割合は下記のマップで見ることができます。
縮小すると全体像が、拡大すると知りたい自治体の状況が一目でわかります。
空白自治体が未だ多いことに驚きます。
ワイドナショーのマチズモぶりは酷かった(田村淳さんを除いて)
さて、いよいよこの章のテーマ、トイレ問題です。
あらゆるところで、和式トイレの廃止と洋式トイレの導入が進んでいる。この動きは、鉄道関係だけでなく、多くの公共施設で同様に広がっている。学校でも、和式トイレが減ってきた、一切なくなったとの報道を時折見かける。気づけば洋式ばかり。となれば、洋式トイレで立って尿をする行為への議論はもっと重ねられていい。
2021年9月5日(日)フジテレビのワイドナショーでの
「座りションスタイル」論議を観ていて、この本を是非
出演者にも編集スタッフにも贈りたいと思いました。
下記のLIONの調査から60.9%が座ってする派と紹介されました。
松本人志氏、泉谷しげる両氏の完璧な「マチズモ」ぶりと
対照的な田村淳氏のネイティブ座り派ぶりの理由の素晴らしさといったら。
田村淳さんは家族の中で3人が男性で、掃除をする母上を気遣っての理由と
上手にする方法もしっかりとレクチャーしていました。
しかし、座ってするなどありえないというマチズモたちは
尿の出方について詳細に語りながら笑いを取っていきます。
「TVショー」ですから、目くじらを立てるのも大人げないのですが
もし、ここに武田砂鉄氏が居たら、
尿が2本や3本に分かれようが関係ない、103ページのエビデンスに基づき
「ハイ、論破」っていうのも面白いのにと思いました。
立って尿をする理由に際立つ「マチズモ」の幼稚さ
「年長者男子のプライドを建設的にへし折るのが
今を生きる男性の役割だと自覚している」武田氏は
「SUUMOジャーナル」の2015年アンケートを紐解きます。
自宅トイレが洋式の場合「座ってする」と答えた人が55%で多数派となり、その比率は未婚者では38.3%なのに対し、既婚者では60.6%と高くなる。
中でも30代既婚男性が72.7% ともっとも高いことに、男らしさ解体の使命に勇気を得るのです。
立ってする理由の幼稚さが際立つ。「これまでもそうだったし」に自分の都合を掛け合わせて方針を曲げないというのは、マチズモの典型例。オレがそう思っているんだからそうに決まってんじゃん。で、日々、トイレが汚れ続ける。こちらは理由を示す。あちらはその理由を受け付けず、そういうものだからと潰す。こうやって、対話するチャンネルを鈍感という名の鈍器で破壊し、豪快に「男らしさ」を行使してくる気恥ずかしさってものに、この方たちはなかなか気づかない。汚れるからやめてください、に反論なんてないと思う。そうですね、気をつけます、意外にあるだろうか。
立ってする派の跳ね返りを最小限にしているという主張に、エビデンスに基づいて反論していきます。
尿道孔を通って出る尿は、一本の水流として一直線に落下していくわけではなく、「薄膜状で放出され、ねじれて約100~150㎜の間ねじれを続け、それから遠心方向の水流となって分散する」ものなのだ。膀胱圧つまり流速によって、分散と水流の直径が決まるものの、いずれにしても、その尿は円錐状になる。(中略)「円錐状の流れの半分は必ず便器の上か外に落ちるのは避けられない」
私はこの実験動画を情報番組か何かで見たことがありました。
合わせて液体に触れると色が変わる紙を敷いての実験もあったと思います。
それはびっくりするような飛び散り具合で、目に見えないからという油断は本当に怖いです。
目に見えないけれど飛んでるものとして、手洗いの飛沫もスゴイことご存知ですか。
料理をするかたならば経験していると思いますが、
調理台を挟んだ向こう側に鍋をかけて油を熱している時に、
蛇口で手を洗うと水が油に跳ねて目には見えずとも飛んでいることに驚きます。
しかし、LIONさんの結論はスタイルの変更により汚れる場所が変化し、
お家トイレは“フチ裏・便座裏”が汚れているというもので、
泡タイプの洗浄剤おススメの立派なエビデンスになっていました(笑)
女性用トイレに残る和式、使えるのはどの年代か知っていますか?
公共施設で数少なくなっているとはいえ、和式トイレが存在する場合があります。
そうしたトイレで、次々にどうぞと、列の順番を譲っていただけるのは
昼間の観劇や特に落語などシニア世代の女性が多い場合です。
記憶の中では和式トイレを使っていた、というよりそれしかなかった世代でも、
足腰が洋式でなければできない状態になってしまったようです。
小学生など、若年層は和式トイレの使い方を知らず、わざわざ教わるそうです。
和洋どちらもいつまでも対応可能でいたいと、足腰の鍛錬に励んでいます。