外で駄々をこねられるのが怖い!子どもの発達段階に合わせた対処を

子育て

子育てを大変だと感じる根本的な原因は
いろいろな意味で「親の思うようにはならない」ことではないでしょうか。

しかも「社会は子育てに優しくない」から、
誰にも迷惑をかけないように上手に子育てをすることを求められいる。

穏やかに発達段階に合わせて子どもに向き合えば、
いつの間にか解決、というか新しい状況へ移行します。

子どもは刻々と成長変化します。

0歳、1歳、2歳、3歳と刻々と変わる「発達段階」知って先回りをするのが親

ときどき、片手を精一杯伸ばして
親の手をしっかりと握っている二歳くらいの子をみると感心します。

わが家の子どもたちはおとなしく親と手をつながないどころか、
好き勝手に動きまわり迷子になる恐れなどどこ吹く風という様子で、
買い物どころではなく追いかけるのに苦労しました。

今ではほとんどのスーパーマーケットでは
買い物カゴに子どもを乗せられたり、百貨店や専門店街ではベビーカーの貸出がありますね。

子どもは成長とともに次々と親の思いを裏切ってくれます。

ひとつ壁を乗り越えて落ち着いたと思ったら、
次の壁が立ちふさがりその都度親子をともに成長させられます。

親の思うようにならない様について、順を追って見てみましょう。

疲れたのか、喉が渇いたのか、眠いのか、
本人もわからずぐずる一歳までは、
親が先回りして無理をさせないよう、準備が必要でしょう。

このくらいの年頃の子どもの泣き声は可愛らしいもので、まわりも寛容です。

しかし、聞き分けも少しはできるけれど
反抗も激しい、二歳以降の反抗期に手を焼いている姿はときどき目にします。

「どっちが好きかな?」と選択権を与えるとあら不思議!真剣に選びます

買い物中「買って、買って」と泣き叫ぶ子に
「ダメ」と言っても納得させることができないのは、
脳の発達段階としてまだ無理なのであって、聞き分けのない子だからではありません。

私はこれを、田中昌人さんの『子どもの発達と診断』(一九八一年発行)を読んで知りました。

だから、子どもが「お菓子を買って」と泣き叫んだときは、
買ってもいいものの売り場に抱えてでも連れて行って、
たとえばヨーグルトやプリンを示しながら「どっちがいい?」と聞くと
あら不思議、さっきまでのお菓子へのとらわれが消えて、
新しい課題である「どちらを選ぶか」に気持ちが切り替わってしまうのです。

二歳といえば、
早い子では朝起きて着る服で駄々を込ねることも始まりますが、
そういう場合は二種類用意して選ぶ権利を与えると良いようです。

洋服といえば、我が子に似合うものや親の好みなどから、
我が子が一番可愛く見えるものを来て欲しいものです。

ところが、お気に入り同じ服ばかり着たがる、コーディネートは散々、
キャラクターものにハマるなどバトルの種にもなります。

でも、本人のこだわりもひと時のこと、
目をつぶって許しているうちに「どっちが似合う?」「どう思う?」など
意見を聞いてくるくらいすぐに成長します。

もっとも、選択の余地のないことがらで駄々をこねる場合もありますね。

3歳だった息子は、
ホテルの遊技場の消防車の乗り物が気に入って、
部屋に帰っても翌日になっても、思い出したように
「カンカン、カンカン乗る~」と叫んでいました。

どうしようもないので、笑いながら受け流すしかありませんでした。

ときにはそうしたこともありますが、小学生にでもなれば、
これも「そんなことがあったね~」と本人にとってはちょっと照れくさい、
家族にとってはかわいかったころの思い出になります。

オロオロ、イライラせずに、あくまで笑顔で接しましょう。

「叩く」「大声で叱る」「押し入れに入れる」は法律で禁止のスウェーデン

虐待まではいかなくても、ときには子どもをきつく叱ったり、
カッとなって手を上げたりという経験は、多くの親にあるでしょう。

ふだんはやさしく接しているのですから
これはだだのしつけ、と思うかもしれません。

しかし、欧米、なかでも北欧のスウェーデンでは
違法行為となることをお伝えしたいとおもいます。

叱りつけるくらいなら笑ってやりすごす、その意味がご理解いただけることでしょう。

  1997年、スウェーデンでは「親子法」という、
体罰を禁止する法律が施行されました。

ここでは子どもを
「たたく」「言葉で脅す」「押入れに閉じ込める」なども
体罰とされています。

言うことを聞かないときにお尻をたたいたり、
騒ぐ子どもを「うるさい!」と叱ったり、
甘えてきても無視したりすることは、日本ではときどき見かける光景です。

けれども、スウェーデンでは、こうした親の行動は法律で処罰されるのです。

30年以上前の「軽い体罰はしつけのため」を変えた一つのスピーチとは

  スウェーデンでも30年以上前は
「軽い体罰はしつけのために必要」と考えられてきた歴史がありました。

これを大きく変えるきっかけとなったのは
『長くつ下のピッピ』などで知られる童話作家
アストリッド・リンドグレーンの次のようなスピーチだったのです。

「戦争のない現在でも、暴力はこの世の中にあふれています。
子どもたちは、日々それを見たり、聞いたりして、
最後には暴力というのは自然なものだと信じてしまうでしょう。

だから私たち大人は、暴力以外の方法も必ずあることを、
家庭の中から子どもに示すべきではないでしょうか」

このスピーチの翌年に「親子法」が制定され、
いまでは牛乳パックにも
「たたかなくても子育てはできる」と印刷されるようになっています。

「叱らなくても泣き止ませる三つの魔法」

では、スウェーデンではどうやって子どもをしつけているのでしょうか。

たとえばスーパーなどで子どもがぐずったり泣き始めたら、
「静かにしなさい」と命令口調で制止するのではなく、
低い小さな声で「イライラしてかわいそうね」とささやいて慰めるというのが1つ目。

次に「おうちに帰ったら××で遊ぼうか」と関心をそらせる

3つ目は抱きしめる。

この三つのポイントをおさえれば、だいたいは泣き止むのだそうです。

 

「小さな子どもをたたくなんて、みっともない」という境地

スウェーデンのお父さんは言います。

「小さな子どもをたたくなんて、みっともない」
そのとおりだと私も思います。

どなったり、無視したりも同じ土俵にいるということです。

みっともないのは駄々をこねる子どもではなく、
「叱りつける親のほう」なのであり、
こうした意識は日本にも広めるべきではないでしょうか。

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